テーマが違ってくれば、
おのずとできあがる曲も変わってくるんだ
敢えてカントリーの定石に則った(と思しき)曲もやっているとは言え、正直、カントリーと言うよりは、パンカビリー、カウパンクの趣(子供の頃、ストレイ・キャッツを聴いていたというエピソードも頷ける)。
中にはアメリカン・ロック(ンロール)調の曲もある。
シアトル近郊ブレマートンの3人組、MXPXのマイク・ヘレーラが06年頃からやっているソロ・プロジェクト、タンブルダウンがついに1stアルバムをリリースした。
フォークとかカントリーとかの範疇に押しこめる必要はあるまい。しかし、来日すればライヴは必ずいっぱいになる人気パンク・バンドのフロントマンとして、ロック・シーンの第一線で活躍しているミュージシャンがパンクとフォーク/カントリーの架け橋になる可能性を持った作品をリリースすることには大きな意味があるはずだ。
アルバム・リリース後はタンブルダウンとしてツアーも行っているマイク・ヘレーラの貴重なインタビュー。
●どうして、このプロジェクトを始めることになったの?
「10年前ぐらいにハンク・ウィリアムズのスタイルに近い曲を書きはじめたんだ。そこから学んで、自分らしいスタイルを見つけはじめ、何曲か書いているうちにアルバムを出せるような曲数まで増えていったってわけさ。MXPXとしてツアーもレコーディングもあるから、バックステージだったり、滞在先だったりで時間をかけながら進めていたんだよ」
●曲の書き方はMXPXの時とは違うの?
「うーん、けっこう近いかな。曲作りはアコースティック・ギターでやるんだけど、テーマが違ってくれば、おのずとできあがる曲も変わってくるんだよね」
●テーマの違いって?
「タンブルダウンではバーとかギャンブルとか、酒とか孤独とか。MXPXでは成長だったり、人間関係だったり、努力することだったり、もっと前向きなことかな」
●子供の頃、ストレイ・キャッツを聴いていたんでしょ? それはがタンブルダウンのインスピレーションになった?
「そうだね。それにウィリー・ネルソンからも影響されていると思うよ」
●自分のスタジオを作ったんだよね?
「そうなんだ。僕自身のスタジオ(モンキー・トレンチ・スタジオ)なんだけど、すごく楽しいよ! 世界中を旅している間に曲を作って、地元ブレマートンでレコーディングとプロデュースを自分自身でできるんだ。おかげで、いろいろな音源をリリースするアイディアが湧いてくるよ」
●ガスライト・アンセムやルセロといったカントリーから影響を受けたバンド達が大きな結果を出しはじめているけど、彼らのサウンドってメインストリームとは違うよね。なぜ、成功できたんだと思う?
「多くのバンドがパンクから影響を受けて、それに近い音をやっているだろう? そんな中で新しいスタイルを生み出そうとすることは素晴らしいし、カントリーって本物の音楽だと思うんだ。そして、彼らがパンクの心も持ち合わせていることも重要だよね」
●ケビン・ライマン(ワープド・ツアー、テイスト・オブ・ケイオスの設立者)は次はカントリーでツアーを組んでみたいなんて話しているけど、それが始まったら君も参加するかい?
「もちろん、参加したいね!」
●ヘッドライナーは誰がいいと思う?
「ウィルコがヘッドライナーで、ドワイト・ヨーカムも参加すべきだな」
●恐らくMXPXのファンはタンブルダウンみたいな音楽には詳しくないと思うんだけど、興味を持ってもらうために聴くべき作品を挙げてもらえる?
「まず、最初にタウンブルダウンをチェックして欲しいよね。iTtunesでEPも買えるよ。あとはドラッグ・ザ・リヴァー、ルセロ。それにウィルコやウィスキータウンあたりも聴いてみてよ」
●この作品ってきっとフォーク〜カントリー・パンクを、日本のファンが聴きはじめる重要なキーになると思うんだけど、アメリカではどうだい?
「こっちのキッズはカントリーについてけっこう詳しいんだよ。でも、タウンブルダウンはもっとパンクを融合させたものだから、日本のパンク・ファンにもきっと気に入ってもらえるんじゃないかな」
●アートワークはオリバー・ペック(有名なタトゥー・アーティスト)がデザインしているよね?
「彼は僕の良い友達だし、タウンブルダウンの音も気に入ってくれているんだ。今回もそうだし、EPでも手がけてくれたんだよ。あと、僕のタトゥーもかなりやってもらっているんだ」
●タンブルダウンとしてのゴールってある?
「日本に行くこと! ライヴはいつやっても楽しいし、タンブルダウンとして楽しんでほしいな」
●最後にメッセージを。
「日本のファンは最高だし、みんなが僕らにライヴをやるチャンスを与えてくれることを祈っているよ!」
(インタビュー◎ブリオン/構成◎山口智男)
おのずとできあがる曲も変わってくるんだ
敢えてカントリーの定石に則った(と思しき)曲もやっているとは言え、正直、カントリーと言うよりは、パンカビリー、カウパンクの趣(子供の頃、ストレイ・キャッツを聴いていたというエピソードも頷ける)。
中にはアメリカン・ロック(ンロール)調の曲もある。
シアトル近郊ブレマートンの3人組、MXPXのマイク・ヘレーラが06年頃からやっているソロ・プロジェクト、タンブルダウンがついに1stアルバムをリリースした。
フォークとかカントリーとかの範疇に押しこめる必要はあるまい。しかし、来日すればライヴは必ずいっぱいになる人気パンク・バンドのフロントマンとして、ロック・シーンの第一線で活躍しているミュージシャンがパンクとフォーク/カントリーの架け橋になる可能性を持った作品をリリースすることには大きな意味があるはずだ。
アルバム・リリース後はタンブルダウンとしてツアーも行っているマイク・ヘレーラの貴重なインタビュー。
●どうして、このプロジェクトを始めることになったの?
「10年前ぐらいにハンク・ウィリアムズのスタイルに近い曲を書きはじめたんだ。そこから学んで、自分らしいスタイルを見つけはじめ、何曲か書いているうちにアルバムを出せるような曲数まで増えていったってわけさ。MXPXとしてツアーもレコーディングもあるから、バックステージだったり、滞在先だったりで時間をかけながら進めていたんだよ」
●曲の書き方はMXPXの時とは違うの?
「うーん、けっこう近いかな。曲作りはアコースティック・ギターでやるんだけど、テーマが違ってくれば、おのずとできあがる曲も変わってくるんだよね」
●テーマの違いって?
「タンブルダウンではバーとかギャンブルとか、酒とか孤独とか。MXPXでは成長だったり、人間関係だったり、努力することだったり、もっと前向きなことかな」
●子供の頃、ストレイ・キャッツを聴いていたんでしょ? それはがタンブルダウンのインスピレーションになった?
「そうだね。それにウィリー・ネルソンからも影響されていると思うよ」
●自分のスタジオを作ったんだよね?
「そうなんだ。僕自身のスタジオ(モンキー・トレンチ・スタジオ)なんだけど、すごく楽しいよ! 世界中を旅している間に曲を作って、地元ブレマートンでレコーディングとプロデュースを自分自身でできるんだ。おかげで、いろいろな音源をリリースするアイディアが湧いてくるよ」
●ガスライト・アンセムやルセロといったカントリーから影響を受けたバンド達が大きな結果を出しはじめているけど、彼らのサウンドってメインストリームとは違うよね。なぜ、成功できたんだと思う?
「多くのバンドがパンクから影響を受けて、それに近い音をやっているだろう? そんな中で新しいスタイルを生み出そうとすることは素晴らしいし、カントリーって本物の音楽だと思うんだ。そして、彼らがパンクの心も持ち合わせていることも重要だよね」
●ケビン・ライマン(ワープド・ツアー、テイスト・オブ・ケイオスの設立者)は次はカントリーでツアーを組んでみたいなんて話しているけど、それが始まったら君も参加するかい?
「もちろん、参加したいね!」
●ヘッドライナーは誰がいいと思う?
「ウィルコがヘッドライナーで、ドワイト・ヨーカムも参加すべきだな」
●恐らくMXPXのファンはタンブルダウンみたいな音楽には詳しくないと思うんだけど、興味を持ってもらうために聴くべき作品を挙げてもらえる?
「まず、最初にタウンブルダウンをチェックして欲しいよね。iTtunesでEPも買えるよ。あとはドラッグ・ザ・リヴァー、ルセロ。それにウィルコやウィスキータウンあたりも聴いてみてよ」
●この作品ってきっとフォーク〜カントリー・パンクを、日本のファンが聴きはじめる重要なキーになると思うんだけど、アメリカではどうだい?
「こっちのキッズはカントリーについてけっこう詳しいんだよ。でも、タウンブルダウンはもっとパンクを融合させたものだから、日本のパンク・ファンにもきっと気に入ってもらえるんじゃないかな」
●アートワークはオリバー・ペック(有名なタトゥー・アーティスト)がデザインしているよね?
「彼は僕の良い友達だし、タウンブルダウンの音も気に入ってくれているんだ。今回もそうだし、EPでも手がけてくれたんだよ。あと、僕のタトゥーもかなりやってもらっているんだ」
●タンブルダウンとしてのゴールってある?
「日本に行くこと! ライヴはいつやっても楽しいし、タンブルダウンとして楽しんでほしいな」
●最後にメッセージを。
「日本のファンは最高だし、みんなが僕らにライヴをやるチャンスを与えてくれることを祈っているよ!」
(インタビュー◎ブリオン/構成◎山口智男)
『TUMBLEDOWN』
(BULLION)